就職を考える

国公立の合格発表が有り、いよいよ19年の大学入試も佳境ですね。東大・京大の合格者数という見出しの雑誌をあちこちで見かけますね。最近では東大・京大・国公立医学部医学科という3つが秀才の基準のようですね。したがって、進学塾系のランキングには国公立医学部医学科が入っていますね。


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昨今の就職事情を反映した形ですね。

ということで、今回は就職について書きます。

常々私は大学受験は人生のうちの最初の通過点であり、一つの人生のターゲットである就職へのステップであることを言っています。何となく偏差値一覧で上の方から選んで行く・・・大学に入ることが目標になって大学で見失ってしまう・・・・など、分かっていても度々間違えてしまうものです。

ところが職業の情報はあまりにも少なく、学校や塾では教えてもらえません。ネットや雑誌での偏った情報など・・・本当の真実はなかなか分からないものなのです。

たとえば、大学の就職先リスト一般職総合職も混ぜて書いてあるので、実際の真実は分かりません。私は大企業で人事面も分かっているので、現状をありのままに書くと、旧帝一工神と早慶上理ぐらいでしょうか。MARCH、関関同立あたりでは厳しく、それ以下だと相当何か光るものが無いと総合職で入社できません。ところが、大学の就職先リストには大手企業が名前を連ねます。そうなんです一般職も総合職も、まとめているからです。

そんなこと、高校の進路指導の先生は教えてくれません。

次によくある給料ランキング。これも全く使えないデータです。なぜなら大手の製造業やサービス業は、前述の一般職工場の人も全部ひっくるめて平均給料として出しているので、もはや意味のない数字です。一方、〇〇ホールディングスとか統括会社は役員しかおらず、平均年齢もメチャクチャ高く給料も高い。これでは本当の知りたい情報は分かりません

唯一、大卒新人給料ランキングはある程度、その業界が高いか安いか分かります。しかし・・・実はここにも大きな罠が。新入社員の給料って実はどこも大差ないのです。そこからの10年、20年で全然違うのです。賃金カーブを比較しないと実際の所は分かりません。一番信用が置けるのが35才の給料とか具体的なポイントでの比較です。

となると子供たちは、就職の為の大学と言っても、イメージが分らないのです。結局、イメージで「サッカー選手」「宇宙飛行士」と幼稚園児が言っているのと、大して差は無いのです。。。実は。ましてや企業に入ることなど、さっぱりイメージが湧きません。

ところがイメージしか無いのに、それがかなり揺れ動いています。女性の憧れのスチュワーデス。今では・・・。アメリカの国内線乗って見れば分かります。そんなもんなんです。

弁護士や歯医者は余り過ぎて大変なことに。。。歯科医院なんてコンビニより多いのです。。。

東大に行ってキャリア官僚や東〇電力など・・・。いつもTVで頭下げて謝ってばかりですよね。

大手優良企業が業績悪化して海外資本に乗っ取られるニュースが時々ありますよね。自分の会社の業績が良くなるか悪くなるか・・・それは誰も予想できません。さらに自分が出世するかどうかなんて、もっと運次第です。ここまで勉強して、あとな運任せなんて言うのも寂しいしね。

そんな事情もあって、ここ数年で医学部の人気がメチャクチャ上昇しています。特に国公立の医学部医学科は東大・京大並みになっています。

なぜなら、東大理Ⅲ(医学部)でも琉球大学医学部でも医者には変わりなく、どこでも給料は大差ありません。すなわち大学入試と人生のファーストターゲットである就職活動一つになったような物なので、医学部人気もうなづけます。私立は10倍以上の授業料なので、国公立に行けるならムダ金を払う理由もありません。なんせ、どの大学に行っても医者には変わらなく、食いっパグれることはありません。

ただ、これから人口減少が進んで、医者余り時代にも突入するでしょう。(ここ10年ぐらいは大丈夫ですが)

ここで、断っておきますが、給料が高いから良い職業で、安いから悪い職業と優劣をつける訳ではありません。あくまでも収入を追い求めるならば・・・という前提です。収入が低くても納得できる職業ならばそれで良いのです。最後は結局納得できるかどうかなんですね。

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ということで、結局のところ何が良いのか、わからなくなってしまいますが、私は子供に6つの事を言っています。

①仕事は大変で楽な仕事は無い。だから少しでも自分の興味があるものが良い

②仕事と趣味は分けた方が良い。挫折した時に気を紛らわせる物が無くなる

企業に入るなら好きな仕事は出来ない。それがイヤなら起業するしかない。
高給取りならばそれでも我慢できる。周りより安ければやってられない。
それが企業に就職すると言うこと。

④企業に入るなら最大手。4番手、5番手では予算が無く色々出来ないことも。

⑤企業に入るなら最大手給料は業界のトップと底辺では雲泥の差。
(医者は逆で大学病院<県立病院<市民病院<街中のクリニック)

⑥希望の大学に入る=就職の選択の自由度を増やすための1ステップ。
(東大と無名大学では全く自由度が違います)

結局のところ就職の選択の為に大学を選んで進学するわけだが、大学を自由に選ぶために、中・高でしっかり勉強するのです。 中高生ではなかなかイメージが付かず、自分のやりがいがある仕事なら給料なんて安くていいと、思いがちなのだが、現実はやりがいだけで片付けれないのです。

あとは白馬に乗った王子様が迎えに来ないのですよね・・・現実は。夢見る女子も要注意ですね。その夢ではなく、現実的な職業を夢見ましょう!

親としては将来の職業について、できるだけサポートしてあげたいものです。何の為に勉強しているか分からなくなる時があります。そんな時こそ将来の夢を一緒に考えてあげてくださいね!

《番外編》

ここまで就職の為の大学選びであると言っているのに、専門講座(研究室、ゼミ)選びに無頓着すぎる学生が多い。実はこれで就職の1/3ぐらい決まっていると言っても過言ではないのに、「教授が良さそうな人だから」「楽そうな講座だから」とかバカげた理由で選んでしまう人がいる。いくら良い大学でも、企業はその講座や教授との繋がりで採用しているので、教授推薦以外で自力で就職活動をすると、不採用になるケースが多々ある。講座選びは人生を決める覚悟で選ばなければならないと言うことを、誰も教えてくれないのですよね。

ところで、我が母校は東大も京大も医学部合格数もどんどん下がっています(涙)。学区の縛りが無くなったので、優秀な生徒が他校へ流れてしまっていますね。我が子もその学校に通っているので、学力低下は正直うれしくないですね。。。さぁ、いよいよ3年になるので、受験の年に突入ですね!!!

 

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