受験勉強はいつからスタートを切るか?よく聞かれます。幼稚園受験なのか中学受験なのか大学受験なのか、はたまたスタートの意味合いでまったく異なってきます。ここではそれぞれのケースや意味合いに分けて私の持論を記載します。
・大きな意味のスタート
私の好きな言葉に東進ハイスクールの林修先生の「いつやるの?今でしょ!」という言葉で、さらに進化版の
「受験勉強にフライングもスピード違反もない!いつやるの?今でしょ!」
と、日々子供に言っています。受験のスタートはいつかと言われたら、受験を意識した瞬間このときがスタートです。なぜなら、小中高とたった12年です。特に高校は3年でメチャクチャ沢山のことを覚えなければいけません。福利計算と同じように、小中高で覚えることが90%だと理解度の浅さが響き、0.9×0.9×0.9=0.72すなわち72%しか覚えれないのです。きっちり各ステージでやってきた人より3割も遅れてきて、受験前半年で追いつこうとしても、それはやはり無理です。一方、各ステージで人より多く知識を吸収していると1.1×1.1×1.1=1.33すなわちライバルより33%もリードしているのです。イヤイヤ、小学生の勉強量と高校の勉強量は全く違うから同じ1では無いでしょ!とお思いになる方もいますが、小学生は勉強に対する姿勢、文章を読む力、計算するスピードなど、基礎的な部分を形成する重要なステージです。本を読むのが嫌いな子は中学になっても高校になってもやはり国語の点は伸びません。もっと言うと、勉強する習慣がない子は中学に入って急に勉強しろと上から押しつけても、反発するだけで簡単に勉強する習慣は身に尽きません。小学校の0.1は意外と大きいのです。
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・小さな意味のスタート
幼稚園・小学校受験を考えている方は、物心がついたらすぐでしょう。まぁスタート時期なんて考えている人はいないでしょう。すでにそんなママさんたちはお腹の中にいる時からお受験を考えているでしょう。やはり内部進学の魅力は捨てがたいですからねぇ。ただ、昨今はマイホームを建てて、住んでいる地域の環境が見えてきて、やはり公立より私立がいいと思う地方の方も結構いるようです。
次に名門中高一貫校を目指す方。分岐点は5年生だと思います。ある程度長い文章を読む必要が出てきますし、算数では一通りの基礎を学びます。そういった意味だと、九九を習う2年生では計算が早い・遅いぐらいの違いが、5年生になってくるとはっきりと優劣が分かれてきます。夏休みの読書感想文が書ける子・書けない子がはっきり分かれています。5年生で分岐点のどちらに立ているかは90%親の力です。だから「受験は90%親の力」と言い切る書物やサイトがあるのはこのためです。私もそう思います。とにかくこのステージでは上述の基礎の部分を磨くので、5教科まんべんなく力を付けていきましょう。
最後は普通に公立中学に入り、近くのそれなりの進学校に入る人。私も私の子供もこのパターン。幸い自分の親は受験にうるさくなく、塾すら行ったことは無いのですが、上述の小学校の基礎の部分は磨いてくれたので、いつの間にかクラスで一番、学年一番は当然になっていた。そして自分の子供たちも同じ道を歩いてきた。ただ、やはり周囲に流されてしまうので、どうしてもひと踏ん張りできない。特に、高校で習う量が多く、3年間で納得いくように覚えることは至難の業であることも体感した。東大理Ⅲの現役合格者はほとんど中高一貫の学校出身者で、中学校から高1の勉強をスタートしていないと入れないというのが現実。したがって我が家と同じ普通に公立中学に入れている方へのメッセージとして、遅くとも中2から大学受験を意識して、他人よりもちょっと多めに・ちょっと難しい問題をやらせるよう塾など行かせた方が良いでしょう。そして偏差値という物を意識しましょう。そして、お父さん・お母さんが、なぜそんなことを考えているか、しっかりと子供とお話をしましょう。子供の世界は小さく、クラスや近所の友達が基準です。高校に入ったらもう短距離走です。10歩リードされたら絶対に追いつけないのです。じゃあどうするか?今すぐ一歩踏み出すのです。中高一貫校の子たちは高校では10歩リードしたところからスタートしている現実を教えてあげてください。いつやるの?今でしょ!・・・と、子供がそう思えば、すでに一歩踏み出しましたね!